2017年の女装ふりかえり「BAR・飲み屋さん」編です。
今年もいろんなBARが生まれ、一方で閉店していきました。
今年はどのような動きだったのか?振り返ってみます。
■2017年の女装ふりかえり「BAR・飲み屋さん」
10年前は、女装子さんの出入りするBARや飲み屋さんは
基本的には女装専BARが中心でした。
しかし近年、女装子さんも出入りするミックスバー、
基本マジョリティの店であるものの女装子さんも利用する
マジョリティミックスなBARなど、
ここ数年で女装子さんの選ぶお店の選択肢が格段に広がりました。
2017年の女装振り返り~BAR飲み屋編~で女装のBAR飲み屋事情を
振り返ってみましょう。
■繁盛店はマジョリティミックスへシフト。
女装人の出入りするBARの中でも、
繁盛店とそうでない店はハッキリと別れています。
これは2016年でもそうでした。
ちなみに昨年は私こう言ってましたw
関西NO1女装BARパシャも
2号店「三日月」をオープンさせるなど、
儲かっているお店は拡大路線を突き進みました。
儲かっているお店は拡大し、
儲かっていないお店は
閉店せざるをえなくなるという
資本主義の二極化の波が
押し寄せてきているのです。また、
女装のフラット化が進んでおり、
女装子さんが必ずしも女装BARに行かなくても
いい状況も、不採算店の経営をさらに圧迫しています。女装業界だけでなく、
日本全体で、交際費への支出は年々減少
しており、
BARマーケット自体が縮小しています。
近年、BAR事業は低資本で簡単に参入できるように
なってきているので、
マーケットは縮小しているのに競合は多いという
マーケットとしてはあまりおいしくない状況です。
なので、ノンケ向けBARも、
女装業界人の積極的な受け入れを始めていて、
やはり「女装子さんの集まるところに、
男性も集まる」ということで、
女装子ニューハーフさんという顧客を、
女装BARとノンケ向けBARがカニバって
(顧客のくいあい・とりあい)
いるという状況が加速していくでしょう。
基本的に繁盛店はマジョリティミックスへとシフトしています。
ノンケ(マジョリティ)顧客が8割、女装人2割という
女装BAR繁盛店の黄金ルールが如実に出た年でした。
そもそも、基本的にBARや飲み屋などに行く層は、
コミュニケーション目的であったり、
女装をした姿を女装人・マジョリティ問わず見てもらいたい
ジェンダー系女装行為をする女装子さんが多いので、
マジョリティミックスなBARのほうが、そもそもの客層のパイが大きいため、
お店を利用することによる満足度が上がる場合が多いのです。
ジェンダー系女装行為
自分が女性になりきっている、女性として社会に溶け込むことを楽しむ女装行為。
必ずしも、ジェンダー系女装行為をしているからといって、AG系女装行為をしないとは
限らない。あくまでコミュニケーションモードの時はジェンダー系女装行為だったりする。
それ以外、女装アングラスポットなどに行く際はAG系女装行為を行う場合もある。
元々は女装専BARとして運営していた女装BARも、
近年マジョリティミックスなBARにシフトしている例も多くあります。
最もよくある例が、運営初期は女装人が中心に出入りし、
その後お店の評判が広がるとマジョリティも多く出入りするようになり、
元々お店にきていた女装人の一部が常連から離脱するようになるという現象です。
これは、女装人の一部の中にはマジョリティミックスな空間、
つまりノンケさんのいる空間が苦手であったり、あまり好きではない方が、
お店から離脱するためです。
とはいえ、お店側とすれば、ノンケ層のほうが圧倒的に顧客層のパイが
大きいため、ノンケ層を取り入れたほうが儲かるのです。
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女装BAR繁盛店はミックスが9割。新規開業で女装専BARは難しい。その理由とは?「女装だけの安心感」ニーズは下がっている。
BAR開業の参入障壁が下がっている中、BARや飲み屋のの新規開業がますます起こっています。 その裏側で1年以内にその半数は倒産・閉店する現実もあります。。。 BARやりたい!→やってみれば? こういう ...
マジョリティミックスになお店になることで・・・
・マジョリティミックスが苦手な女装人は離脱
・マジョリティミックスのほうが面白い!と感じる女装人は残留
・マジョリティがお店に来るようになる
・マジョリティが勝手にお客さんを呼ぶ(拡散)
女装人の顧客層のパイは限られていますが(マジョリティと比較して)
マジョリティの顧客層はパイが大きいため、
お店側からすれば新規顧客を一定数とりつづけることができるため、
非常に経営的には安定しやすくなります。
とはいえ、マジョリティが顧客である分、「オカマの面白さ」
みたいなものを要求されるので、接客やキャストの面白さがなければ
長続きはしません。
■女装専BARの状況とは?老舗安定、ミックスへ移動するお店も
女装専BARで生き残っているお店は相変わらず安定の年でした。
とはいえ、名古屋の老舗「べっぴんメイト」は閉店するなど、
経営者の高齢化などでやむなく閉店するお店も出てきています。
名古屋の老舗女装BAR「麗人」のように、
経営層の世代交代が進んだお店が相変わらずの安定感を見せています。
女装専BARにはなくてはならない絶対的な価値があります。
それは、
・女装に理解があることが前提でなければ女装できない層の居場所
・女装子さんにとっての「女装が好きな男性が来る」という価値
・とくに初心者女装子さんにとっては非常に居場所になりやすい価値
・今更ノンケさんと交流するほど元気のない高齢層の居場所という価値
これらを提供している女装専BARこそが、
今でも繁盛している女装専BARです。
2018年以降も、この価値を提供し続けることで女装専BARは繁盛します。
なぜなら、2018年もかなり多くの新規参入女装子・トラニーチェイサーさんが
予測されるからです。
そのような人たちにとって最初は「お互い女装に理解がある前提」のコミュニティは
非常に貴重です。
むしろ女装専BARがマジョリティミックスにシフトすれば、
その価値が崩壊し、現在の女装専コア客層が離れる可能性もあるので、
このまま女装専BAR繁盛店は女装専BARとして継続していくでしょう!
■マジョリティミックス店の状況とは?
マジョリティミックス店の女装BARの状況は、
上々です。
近年のLGBTブームにも乗っかり、
「LGBTバー 地名」で検索するノンケ(マジョリティ)が増えているので、
そこをうまく拾っています。
2018年以降もそのトレンドは継続します。
一方で、初期は女装専BARで営業していたものの、 BAR開業の参入障壁が下がっている中、BARや飲み屋のの新規開業がますます起こっています。 その裏側で1年以内にその半数は倒産・閉店する現実もあります。。。 BARやりたい!→やってみれば? こういう ...
マジョリティミックスにシフトするBARも増えています。
このあたりは、
女装BAR繁盛店はミックスが9割。新規開業で女装専BARは難しい。その理由とは?「女装だけの安心感」ニーズは下がっている。
でも述べていますので割愛。
東京の女の子くらぶのように、さまざまなイベントタイアップや、
ノンケと女装人をうまくミックスさせ「ひとつのコミュニティ」を
形成しているお店はますます拡大していくでしょう!
資本主義の原理原則そのままです。
繁盛する→次のしかけができる→次のしかけで新規をとり、既存の飽きも解消で満足度アップ
→ひとけ上昇→もっと人が来る→もっと繁盛する→また次のしかけ・・・etc
繁盛店は繁盛店の正のスパイラルで、ますます拡大していくでしょう。
2017年の女装業界地図でも述べたように、
繁盛店は2店舗目、3店舗目と拡大していくでしょう。
■2017年のBAR新人王・女装MVBは?(Most Valuable Barは?)
2017年の女装BAR新人王とMVBの発表です。
女装ワールドの独断と偏見、
アクセス数とエンゲージ面と数での判断ですのであしからずw
■2017年女装BAR新人王:女の子くらぶ御徒町店@東京
2017年BAR新人王は「女の子くらぶ御徒町店」に決定!!
東京都内という女の子くらぶ新宿本店と商圏的には同じでありながら、
独自の価値で営業!!
女装ワールドへの問い合わせ数も多く、新人王に決定!!!
女の子くらぶ御徒町店
女の子くらぶ御徒町店HP
所在地: 〒1100005 東京都台東区上野 3丁目18番6号 GBビル 4F
時間: 本日営業 · 19時00分~0時00分
電話: 03-5826-8583
■2017年女装MVB(Most Valuable Bar):BAR TRANCE NIGHT@大阪
2017年のMVBは大阪難波千日前のトランスナイトに決定!!!!
ここはマジョリティミックスと女装人の両方が訪れる稀有なモデルを
新規参入2年で確立したお店です。
3000円飲み放題、カラオケ歌い放題というリーズナブル、明良会計も
大人気のひとつ。
また、キャストも関西のイベントとタイアップしているなど、非常に活動的。
また、地方からの女装人も多く集め、「女装ワールド見た」を最も
多く利用していただいたお店です!ということで、決定!!!!
■まとめ:BAR飲み屋は日本全体では縮小するが、女装系は、2018年以降も拡大する!
2018年以降もBAR飲み屋マーケットは日本全体だと縮小しますが、
女装系は拡大します。
それは、
・おひとりさまの増加で居場所をコミュニティに求める層が増加する
・中でも女装BARのような「なにか面白いかも」というワクワク感を想起させるBARは
まさにぴったり
・「体験型消費」に移るなかで、「女装体験」を提供する女の子くらぶなどのBARは
ますます拡大する
・女装新規参入数が2018年もかなり多いので受け皿になりやすい
今年もいっぱい飲んで、いっぱい思い出作るぞー!!!!!