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女装の世界・ナレッジ

女装界でネット上の誹謗中傷が多い3つの理由。女装界だけじゃなく趣味の世界ではあるあるだった!



女装界だけではなく、趣味の世界や風俗の世界、
お水の世界、芸能の世界とファンの間などでは、ネット上での誹謗中傷が後を絶ちません。
ネット上での誹謗中傷は、スルーすればいいだけなのですが、
書かれた当事者にとって、気分のいいものではないことは間違いありません。

なぜ、女装界ではネット上での誹謗中傷が後を絶たないのか?その理由を書いてみました。

■女装界でネット上の誹謗中傷が多い3つの理由。女装界だけじゃなく趣味の世界ではあるあるだった!

女装界におけるネット上での誹謗中傷は、掲示板サイトが興隆しはじめた2000年以降、後を絶ちません。
掲示板の誹謗中傷を理由として、閉鎖した女装系ウェブサイトや、女装活動を引退した女装子さんや純男さんも数多くいます。
その多くは、その誹謗中傷される人に対する、誹謗中傷を書く者の嫉妬やゆがんだ同朋意識、
プライド、ひとりよがりな正義感など、ネガティブな動機によるものがほとんどです。

しかし、女装界では誹謗中傷されても、普段の生活では誹謗中傷されない。
普段の生活でも何らかのかたちで社会に帰属しているのに、なぜか女装界では誹謗中傷が多い。

それはなぜなのか?その理由を書いてみました。

 

■はけ口がネット上にしかないから

さきほど、女装界ではネット上での誹謗中傷が多いと書きましたが、
誹謗中傷自体の多さは、一般社会とさほど変わらないと思います。

あくまで、誹謗中傷の書き込みチャンネル(書き込む場所)が
女装界の場合、ネット上に限定されやすいところに、
「ネット上での」誹謗中傷の多さがあるのです。

日常生活においても、人々は誹謗中傷をしています。たとえば、
会社などにおいては、上司や同僚、部下に対して、居酒屋などで誹謗中傷しているのです。
この場合、誹謗中傷チャンネルが「居酒屋」であり、誹謗中傷手段が「会話」なのです。

あるいは、学校などにおいては、お友達や先生に対して、
生徒たちがLINE(ライン)で誹謗中傷しているのです。
この場合、誹謗中傷チャンネルが「LINE」であり、誹謗中傷手段が「LINEトークや個人間のラインの画面」なのです。

特段、女装界だから誹謗中傷が多いということはないのです。
人々は一般社会でも普段から誹謗中傷を繰り広げています。

では、女装界ではどうでしょうか。
女装界においては、女装子さんや純男さんなどに対して、
バクサイ(bakusai)や2ちゃんねるなどの掲示板サイトで、誹謗中傷しているのです。
この場合、誹謗中傷チャンネルが「ネット上の掲示板サイト」であり、誹謗中傷手段が「書き込み」なのです。
一般社会の誹謗中傷が繰り広げられる居酒屋もLINEもネット上ではありません。
(LINEもクローズドなアプリケーションなので、オープンなネット上とは異なります)

しかし、女装界ではなぜか掲示板サイトなどのネット上で誹謗中傷が展開されます。
それは、ストレスのはけ口がネット上の掲示板サイトなどしかないからです。
なぜなら、女装業界においては、お互いの素性を知らない場合がほとんどだからです。

知り合いの戸籍名(本名)まで知らなかったり、勤務先や居住地や住所など、
知らない場合がほとんどだし、よほど仲良くならない限りは、お互いにそれらの「素性」を明かさないのです。
また、年齢ですら申告年齢と実年齢が合致しているとも限りません。
女装界、女装子さんは女性に、男性はトラニーチェイサーに、一般社会とは異なるもう一人の自分に
なりきって関わることがほとんどの世界でもあるため、素性を明かさないのが慣例です。

一方、会社や学校などの一般社会であれば、基本的に戸籍名や居住地などは知っているのが普通ですよね。
戸籍名や年齢、居住地が実際と一致していないことなどないですよね。
そのような関係性の中で、誹謗中傷を行う場合、その誹謗中傷に同意する人同士が、
リアルの場で誹謗中傷をしたり共感しあったりします。
つまり、「ストレスのはけ口」がリアル(オフライン、ネット上ではない実際に出会う世界)に存在するので、
リアルの場所でストレスが完結するのです。

しかし、女装界の場合、先ほど申し上げたとおり、
戸籍名などの素性を知らない場合も多いため、「ストレスのはけ口」がリアルにない場合が多いのです。
だから、ストレスのはけ口を求めたとき、オープンなネット上の掲示板サイトでそれを満足しようとするのです。
だから、女装界ではネット上での誹謗中傷が多いのです。

 

■社会的レイヤーがリセットされ、誹謗中傷の原因となる書き手のストレスが発生しやすい

女装界においては、社会的レイヤーがリセットされます。
さきほども申し上げたように、お互いの素性(戸籍名や勤務先や居住地など)を明かさないため、

・社会的レイヤー(上司と部下、お金持ちと貧乏、できる人とできない人などの社会の階層)
・年功序列(年上か年上ではないかなど、年上は年下に尊敬される・尊重される)
・権威(会社社長やってる人はできる人だから一目置かれやすい、弁護士や医者をやってれば先生と呼ばれるなどの権威)
これらの効用がきかない場合もよくあります。

誹謗中傷というのは、冒頭でも申し上げたように、
嫉妬や尊厳が傷つけられたりするなどのストレスを発散するために行われます。

嫉妬は基本的には、自分と同じかそれ以下だと思っている人が、自分の期待とは異なった場合に発生する
きわめてネガティブな愚の感情です。

女装界では、社会的レイヤーがリセットされているので、
たとえば、実情は明らかに社会的レイヤーが下である人間が、社会的レイヤーが上の人間に対して、
「自分と同じかそれ以下」だと思い、嫉妬することが起こってしまうのです。(逆もまたしかり)

日常生活であれば、お互いの社会的レイヤーがわかっているので、たとえば年収1億円くらいの人が
「おれさ、こないだ1日で200万円稼いだんだわ」というと、単純に「やっぱこの人すごいなー」となりますが、
社会的レイヤーがわからない女装界では、同じ「1日で200万円稼いだんだわ」という発言をしても、
嫉妬される可能性が高まってしまうわけです。

つまり図解すると・・・

▽素性を知っててそれが正しいことが普通の一般社会の場合

そもそも社会的レイヤーが違いすぎると
嫉妬などは起こらないし、どうでもよくなる。
一方、

 

▽素性を知らないし素性を偽ろうと思えばいくらでも偽れる女装界の場合

一般社会と異なり、素性を知らなかったり、
知っていてもその素性の真偽が不明な場合が多いため、嫉妬が起こりやすいということなのです。

 

 

■誹謗中傷者へのトレーサビリティ(追跡可能性)が低いから 

一般社会の場合、誹謗中傷する場合でも、居酒屋で知り合い同士での
リアルでの誹謗中傷が多いため、どうしても「誰が何を発言したか」という誹謗中傷へのトレーサビリティがありますよね。

たとえば、「○○さん、実は不倫してるんだって、尻軽おんなだよねー」と誹謗中傷する場合、
ある程度その不倫に対する確信や現実との乖離がない事柄に関して行うはずです。

それは、リアルでの誹謗中傷の場合、誰が何を発言したかが、
少なくともその場で誹謗中傷を展開しそれを聞いた人にはバレるからです。
つまり、誹謗中傷者が誰かというトレーサビリティがありますよね。

一方、ネット上での誹謗中傷が多い女装界では、このトレーサビリティがリアルよりも格段に下がります。
ある掲示板の書き込みを見て、誰がどこで書いたかなどわかりませんから。
要は、匿名性が担保されているのです。

ネット上で個人を識別するトレーサビリティとしては、IPアドレスがありますが、
このIPアドレスだけがわかっても、個人情報まではわかりません。
要は、誹謗中傷の書き手の素性です。一応、個人情報開示請求をそのIPアドレスが契約しているプロバイダに行い、
それが認められなければ開示されますが、この開示請求には費用がかかりますし、
その書き込みによって実際に何らかの実害を被ったなどの開示請求に関する妥当な理由が必要です。

なので、ネット上での誹謗中傷に関しては、書き手のトレーサビリティが極めて低く、
匿名性が担保されているという環境があるわけです。

そして、この匿名性は、発言責任を書き手から解放します。
発言責任から逃れると、人間は自由に発言するわけです。

だから、リアルでは発言しないような内容を、
ネット上の掲示板サイトなどでは書き手は自由に書き込みとして発言するのです。

それが、
根も葉もないデマであっても、まったく事実と異なる内容であっても、
書き手にとってはそれはどうでもいいのです。
書き手にとってはストレスを解放できればいいのですから。

 

 

■まとめ:誹謗中傷されてる人はスルーしよう。してしまってる人は、そんなことしない人に「戻って」ください。

いかがでしたか?
女装業界でネット上の誹謗中傷が多い3つの理由について
書いてみました。

1.
はけ口がネット上にしかないから
2.
社会的レイヤーがリセットされ、「権威」「年功序列」などが働きにくく、
誹謗中傷の要因となる書き手のストレスが発生しやすい
3.
誹謗中傷者へのトレーサイビリティ(追跡可能性)が低いから

冒頭で、「女装界だけではなく、趣味の世界や風俗の世界、お水の世界、
芸能の世界とファンの間などでは、ネット上での誹謗中傷が後を絶ちません」と述べましたが、
女装界以外の世界でも、

理由1.はけ口がネット上にしかない
理由2.素性がわからないからレイヤーリセットされている
理由3.書き手のトレーサビリティがない業界

では同様の現象が起こっています。

誹謗中傷を書かれた方は、スルーするのが一番。
誹謗中傷は気づきのきっかけであり、誹謗中傷をされたあなたは、
誹謗中傷する書き手のストレスを解放してあげているのです。

そりゃ傷つきますよ?傷つきますけど、
また、誹謗中傷する人間が誰かなどわからないし、
そんなわからないもののために、感情を揺さぶられたりする必要はありません。
犯人探しや、仕返しなど、そんなことのために時間を使うのは、本当にもったいない。
気持ちはわかります。いわれのないことを書かれたり、無責任な発言で尊厳を傷つけられること。
こんなことでいい気持ちになる人などいないです。
でも、もったいない。もっと楽しいことにフォーカスすりゃいいんです。

でも書きましたが、同じ思考回路の人間同は引き寄せられます。
誹謗中傷する人間の周りには、実は誹謗中傷する人間たちが集まっていることがあるのです。
そんな世界にあなたがいく必要はないはずだ。

そして、誹謗中傷を書いている方に言わせていただきたい。
(女装ワールドの読者様にはほとんど関係ないことなので、ここからはまたクリハラがアツく語ってるよって
笑ってください。笑)

あなたも、悪人じゃない。誹謗中傷するのも、実は本当は心のどこかが痛かったり
なんか気分は晴れやかじゃなかったりしませんか?
あなたには、あなたのことを大切に思ってくれる人がいて、親がいて、
あなたの存在を尊いと思っている人がいます。

それは私もそうだし、誹謗中傷される人にもいるし、人間誰もがそれぞれを大事に思っている人を持っています。
それは人数の多さや少なさは重要ではありません。あなたが生きていることが誰かにとっても、希望であったりモチベーションであったりするのです。

あなたの大切な人の目の前で、あなたは、誹謗中傷という同じ行為を胸を張ってできますか?
そんな行為をしますか?
あなたは、そんなことをするために、この世に生まれてきたのですか?

誰かの行動を正すために誹謗中傷しているのなら、それはやり方を変えませんか?
誹謗中傷をされて、行動を正す人間はいません。
誹謗中傷をされて行動が変わる人は、それは行動を正しているのではなく、
行動を抑制しているだけ。逃避しているだけ。新たなストレスを生んでいるだけに過ぎません。

人にしたことは自分に返ってくる。
いわゆる、因果です。

これは、いいことをしても、悪いことしても同じです。
神様の存在や因果の存在を信じる人も信じない人もいるかもしれませんが、
ことわざでもあるということは、
昔、多くの人がそれを実感していたということ、つまり多くの人がそれを事実として経験していたということ。

私は、因果を信じています。
そして、30年間の人生という若輩者ではありますが、数多くの経験の中でそれを実感しています。

誹謗中傷をしていると、
それはあなたに必ず、どんな形であれ、帰ってきますよ?

それは、誹謗中傷される側にまわることかもしれないし、
かたちを変えて不幸として何かが降りかかってきます。私はいやだ。
そんなことになっていただきたくない。

今からでも変われる。
今この瞬間から、
そんなこと、しない人に「戻って」ください。

みんなで楽しみましょうよ。
全員が知ることのない世界で、
同じ時の中で出会えたご縁なんです。
今回も長文お読みいただきありがとうございました!!!
人生を2倍も3倍も100倍も楽しむ!!!
女装ワールド。

■この記事を読んだ方からのうれしいフィードバック

栗原さんの助言に心が痛みました。自分はある女装さんがどうしても許せません。
その女装さんが自分の好きな女装さんを別名で攻撃したこと。知人女性が彼に写真を撮られブログで辱められたこと。それらが理由です。
でも、自分のやっていることで仇をとれるわけでもなし。また仇をとる必要もない。単に勝手にムカついただけ。
彼を許す気にはなれないけれど、栗原さんの言葉が心に突き刺さりました。やめておきます。

女装の女神K
すごくポジティブなフィードバックありがとうございます💛
人間誰もが悪人じゃないと思ってます。少なくとも、女装という共通項で出会えた
仲間たちは・・・みんな最高です。イチブトゼンブ。
一部だけですべてのレッテルを貼っちゃうなんてもったいない。
大きく、大きく、心を大きく。
私も含めてみんながそう思えれば、きっとよくなる💛






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