女装をして女性になりきったり、GIDさんで女性として社会に溶け込みたいトランスからすれば、
・パスできないといやだ
・パスできない女装はレベルが低い
・女装はパスしないとだめなんだ
みたいな、パス原理主義がはびこってるわけですが、
パスしたい人はすればいいし、別にパスすることが最上の女装の目的ではない人にとってはどうでもいいわけです。
このパスにもいろいろ種類があって、パスの種類によってはパスしやすかったり難易度があります。
そんな「女装パス」の種類について書いてみました。
パスってそもそも何かというと、 自然に女性だと第三者に思われること。 もっと具体的にいうと、
・女装をして街を歩いていてすれ違う人とかが、みんな自分のことを女性だと思っている状態
・女装してコンビニに行って、コンビニの年齢認証でコンビニ店員が、「女性」ボタンを押す。
要は、
女装して女性になりきってる自分を、周囲の人間が「女性」だと認識している状態のことを、パス(完パス)と言ってるわけです。
そして、女装して女性にみられる頻度が高い、すなはちパスする頻度が高いと、「パス度が高い」などと言われています。
このパス度が100%レベルに高いことを、完全にパスする、ということで、「完パス」と言われているわけです。
このパスの種類にはいろいろとあります。 女装界隈で言われてるパスっていうのは、
・オバパス
・ブスパス
・デブパス
・地味パス
・外国人パス
・美人女性パス
があります。
これらを 「意味づけのポジティブさ、ネガティブさ」「目立つのか目立たないのか」
というマトリクスで分類してみると、
こんなカンジ↓
それぞれ詳しく見ていきます!
ポジティブだけど目立たない=地味パス
地味パスというのは、文字通り「地味で目立たない」からパスするってことです。
このパスの基本的な考え方は、目立たないようにすることで、
そもそもの「パス・オポチュニティ(パスするかどうかの機会)」
自体を減らしてしまって、かつ地味にしておくことで自然になることで、パスしよう!というもの。
地味な女の子というのは、ギャルとかケバい女性みたいに「目立つ」女性とは対極の自然な女性っていうニュアンスで使われています。
この地味パスはそれこそ、普段わたしたちが生活で何百人とすれ違っていて目にも止まらないような「女性」になりきっちゃうことを目的としているので、
「女性として社会に溶け込みたい」というモチベーションを持っている女装子さんがよく目指しているパスです。
「地味パス」ってどうなの?どんな人がやるの?難易度は?
難易度:
地味パスは、あまりネガティブな意味で用いられることが少ないので、
GIDさんや、女性にみられることが楽しい女装子さんやフルタイム女装子さんなどがよく目指すパスです。
趣味女装子さんの中でも目指している方もいますが、
「やっぱり、かわいい女性!地味じゃない女性としてパスされたい(=美人女性パスを目指す)」方は
目指していないパスの種類になります。
パスすることが女装の最上目的以外の方であれば、目指すべき
パスの種類ではありません。 正直、この地味パスは、
「そもそも目立たないようにする」方向性のパスなので、難易度はそこまで高くありません。
別の言い方をすると埋没系パスともいわれます。
要は社会に埋没して目立たないパスのことです。
目立つ美人女性のようなパスではなく、
スルーされるような、要は自然に風景の中の女性として
「パスするしない」の判断すら入らないパスのことです。
ネガティブで目立たない=デブパス、ババパス
ババパス(オバパス)というのは、高年齢の女性だとパスされること。
よく、女性も男性も高年齢化していくとどっちの性別がよくわからなくなる、といいますし、
道を歩いていて、おばあちゃんなのかおじいちゃんなのか判別不能な方を見ることがあると思います。
このような加齢による男女判別の難しさを利用したパスです。
「ババパス(オバパス)」ってどうなの?どんな人がやるの?難易度は?
難易度:
ババパスは、あまりポジティブな意味では用いられません。
それは、 年齢を重ねれば重ねるほど、男女の見た目の差は小さくなっていくという
「肉体の弱体化」というネガティブな一面を利用したパスだからでしょう。
70代以上の女装子さんはこちらを目指してみてもいいかもしれません。
しかし、69歳以下の女装子さんは、まだまだそんな老け込むような年齢ではないはずです。
AGE IS JUST A NUMBER.
年齢なんてただの数字。
今時、60歳でも70歳でも若々しい方はたくさんいらっしゃいます。
ババパスなんて最終選択肢ですよ。 年とってからいくらでもやろうと思えばできるじゃないですか。
せっかく女装しててそれはもったいないです。
「年齢なんてただの数字」
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「ブスパス」ってどうなの?どんな人がやるの?
難易度:
「ブスパス」ですが、これはブサイクな女性になり、美人と違って目立たないようにすることで
パスするという方向性のパスです。
でも、ブスな人なんてあまり見たことがないし、今は仮にブスだと自分で思ってる人がいたとしても、
そんなもの、メイクマジックでいくらでも変更できます。メイクマジックって誰でも使えるので。
個人的には嫌いなパスの概念です。
そもそも「ブス」っていうのがきわめてネガティブなワードです。
この世に必要のないワードですよね。
誰かにとってブスでも、誰かにとってカワイイかもしれないじゃないですか。
この世の中にある「ブス」っていうのは、最大公約数的な雑誌とかタレントとかの
「美人さ」から漏れ出た顔のことを言うのであって、
でもそもそも最大公約数的な「美人さ」っていうのは、だれが決めてるの?っていう話です。
最大公約数的な「美人さ」から漏れ出てる人でも、誰かにとってはカワイイんですから、
こんな「ブスパス」なんてくだらない概念で、パスを目指す必要なんてありません!
要は、この「ブスパス」は論ずるに値しませんってことで^^
ネガティブで目立つ=デブパス
デブパスというのは、太ることで皮下脂肪が多くなり、
丸みを帯びた女性的な身体的特徴をとることでパスしよう!という方向性のパスです。
結構このデブパスは、効果があります。
皮下脂肪をつけると、男性的特徴の大きな「骨骨しさ」とか、「筋肉」が隠れるので、身体的に女性的特徴を帯びることになります。
GIDさんとかは女性ホルモン摂取の影響もあるし、女性的なふっくらした印象を持ちたいのか、太っている方も多いです。
(太ってない方ももちろんたくさんいますが、一般的な場合と比較して、肥満の方の割合が多いってことです)
で、なぜこの「太っている」ことが
ネガティブなマトリクスなのかというと、別に見た目とかそういうのはどうでもいいんです。
太ってると、やっぱり身体的に病気リスクが高かったり心臓に負担がかかったりしやすいので、
健康的にネガティブなので、ネガティブにしました。
そういう美的観点からのネガティブポジティブではないので誤解なさらずに。
「デブパス」ってどうなの?どんな人がやるの?
難易度:
デブパスでよく勘違いしやすいのが、太ればパス度が自動的に上がるって
思っている方がいますが、そうではありません。
実際、ネイティブ男性ある女装子さんが太ると、結構がたいが大きくなりがちなので、パスできなくなってしまうことも多いです。
GIDさんなどで太っている方は、こころも女性でそこからにじみでる自然な女性さとかが混じっているので、太ることでパスしやすくなることはあります。
太っている女性と太っている男性が並ぶと、やっぱり太っている女性のほうが結構小さいです。
あと太ると、服のサイズとかもなくなるし、健康リスクも高くなっちゃうので、あまりおすすめしません。
ポジティブに目立つ=外国人パス、美人女性パスとは?
外国人パスというのは、最近インバウンドで日本に在留外国人が増えているので、外国人の不自然さを利用したパスです。
外国人女性になりきってパスするので「外国人パス」と言います。
また、目立つので、パス・オポチュニティ(パスかリードされるかどうかの機会)は増えるけど、
それでも外国人女性っていうかたちでリードされることでパスしよう!という方向性のパスです。
また目立たないのではなく、「どうぞ、私を見て!」というかたちで目立つ方向性なのでポジティブです。
要は、 外国人の「つり橋効果」を利用したパスです。 つり橋を渡るときってドキドキするじゃないですか。
そのときに愛の告白をすると、「つり橋のドキドキ」を「好意のドキドキ」と勘違いして告白を受け入れやすくなるという効果のこと。
パスできないっていうのは、「不自然」だからできないんですが、
この「不自然」っていうのを、「外国人の不自然さにすり替えて」
「あ、この人は外国人の女性なんだー」とパスするということ。
やっぱり同じアジア系の韓国人や中国人でも、なんとなーく「この人日本人じゃないなー」
とわかることってありません?もちろん欧米系の人なら一目でわかりますよね。
やっぱり「不自然」だからなんです。この不自然さっていうのは、
ずーっと日本で暮らしてきた日本人にとっては、ずーっと海外で暮らしてきた外国人たちの
行動や見た目を「なんか違う」と思っちゃうところからきています。
外国人の方は、アジア系でも中国のモンゴル系、欧米系だと北欧、アメリカ系の方は背が高くてからだが大きい方が多いので、
女装子さんがパスしやすい身体的特徴を持っています。
顔が濃い女装子さんは北欧、アメリカ系に、
顔が薄い女装子さんはモンゴル系中国人になりきってパスしよう!
という方向性のパスなのです。
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「外国人パス」ってどうなの?どんな人がやるの?
難易度:
この外国人パスは、アジア系よりも、欧米アメリカ系になりきるほうがやりやすいです。
なので、顔が濃い女装子さんがやりやすいでしょう。
欧米系、アメリカ系の方の平均身長は日本人よりも高く、
女性も日本人女性より男性的特徴を持った方が多いので、
日本人女性とすれば大きいけれども、欧米、アメリカ系女性とすれば
まぁこんな人もいるよね、みたいなパスができるようになるということです。
「外国人パス」に関してはこちらも詳しいです!
「美人女性パス」ってどうなの?どんな人がやるの?
難易度:
このパスこそ、ほとんどの方が目指したいパスではないでしょうか。
この「美人女性パス」というのは文字通り、「かわいい、美人な女性」としてパスするということです。
女性で美人でかわいいとどうしても男性からの目を引きますので、目立ちます。
そうやって目立っていても、「女性だと思われる」というのが「美人女性パス」です。
やっぱり、女装している以上、可愛いとか美人だとか言われたい人は多いので、
この「美人女性パス」は多くの人が憧れるパスなわけです。
目を引く美しさで、目立つ。
美人な女性としてパスするのはやっぱり目指していきたいパスですよね。
やっぱりせっかく女性になりきるんだったら、 どうせだったら「きれい!かわいい!」って言われたいというのが自然な感情だと思います。
でも、「そんな、私にできるわけがない」とか思ってる人がいるとすればそれは間違いです。
多くの物事において、「できない」って思ってることの大半は、「やってないだけ」です。
できますよ。 美人女性パス。
重要なのは「やりたいかどうか」なだけ。本当に美人女性パスをしたい!!!と思うのであれば、それは絶対できます。
できるできないではありません。やりたいかやりたくないかだけです。
背が高くても本当に美人な女性として高身長女性パスしてるニューハーフさんを何人も知ってますし、
メイクをとると美人じゃないけどメイクをすることで誰もが「かわいい!」となってる女装子さんを何人も知ってます。
でも、みなさんかなり努力されてるんですよね。
ダイエットがんばってたり、美容にコストをめっちゃ払ってたり、美容整形して完全に骨格レベルで女性的特徴を持ったり。
パスだけが正義じゃないですけど、「完全に美人、かわいい女性としてパスしたい!」
と心から思う方は、努力すべきだと思うし、必ずをそれを実現できるはずです。
ネガティブパスじゃなく、ポジティブパスを目指そう!!
繰り返しますが、パスは、したい人だけすればいいと思うんです。
パスしなくても十分魅力的な女装子さんはたくさん存在してますし、もちろんパスしてて魅力的な女装子さんもたくさん存在してます。
今回の記事は、あくまで「パスしたい!」と思ってる方、あるいは、パス度を少しでもあげられるなら上げたい!と思っている方向けの記事です。
あるいは、「パスが最上目的じゃないけど、できるならパスもしときたい」くらいのライトなパス希望でもいいと思います。
パスの種類として、
についていろいろ述べてきましたけど、
まとめていうと、ネガティブなパスは するべきではありません。
ネガティブなパスっていうのは、
これって、本人たちが本当にやりたいと思ってブスパス、オバパス、デブパスをやってるなら全然いいと思うんです。
でも、「本当はそういうパスはしたくないのに、現状の自分を考えて仕方がないからやってる」んだったら絶対NG。
それは自分自身に失礼です。 他人がどう思うかどうかなんてぶっちゃけそんなに関係ありません。
もちろん、パスという概念自体に「他人からの目」が内包されているので、完全に「他人の考え」を無視することはできませんが、
「どうなりたいか、どうパスしたいか」を考える際には、他人がどう思うかとか現状の自分とかそういうのは考える必要がないんです。
さっきも言いましたけど、すでに外国人パスとか、美人女性パスとか地味パスを実現できてる方々は、ものすごいパスのための努力をしてるんです。
そりゃもちろんたまに生まれ持った美人さとかそういうのはありますよ。
そういう人は努力しなくたって、最初から美人女性パスとかできちゃいます。
でも、そんなこと言ったって仕方がないじゃないですか。
これもいろんな記事で申し上げてますけど、「世の中は不平等だし不条理」なんです。そんなものです。
今はびっくりするほど綺麗な美人女性パスをするニューハーフさんとかでも、
男性時代の写真を見せてもらったら、今じゃ想像もつかないくらいの男性っぽい男性
だったって人、何人もいますよ。
みなさん、努力で乗り越えてきてるんです。
その姿は本当にすごいし尊敬します。
もし、「美人女性パスしたいのに、なんか自分の中であきらめちゃってブスパスでいいや」みたいに、
本当はポジティブパスをしたいのに、しょうがなくネガティブパスを目指しちゃってる人がもしいたら、
本当にそこまで努力してますか?と言いたいです。できます。絶対。 本当にやりたいんだったら、絶対できます。
人ってやっぱ人の表層的な部分しか見えないんです・・・。
でもやっぱり美人女性パスしてる人って、すっごい影で努力してますよ。 頭が下がるくらいに。
それくらいやってみても、いいと思います。 やっていく中で気づくこともたくさんありますし、
努力してるその姿が、とんでもなく美しかったりします。
やるんだったら、ポジティブなパスがいいと思います。
ポジティブなパスこそ、おそらく多くの人が本当にやりたい!
と思ってるパスなのではないでしょうか?
できますよ。本当にやりたいなら。
でも結局、100%誰もにパスできるかなんて目指す必要もないと思いませんか?
パスってよく完パスか、パスじゃないかみたいな
ゼロヒャクの概念で語られがちですけど、
別に完パスなんてしなくても、
他に女装してて楽しいことなんていっぱいあるし、
純女さんですら、逆にニューハーフさんだって思われることだってあるんですよ。
純女さんですらあるんですから、
ネイティブ男性である女装子さんが100%完パスなんてそもそも難しいんです。
よく、「さっきの人に男と思われてた・・・もういやだ」みたいに、
たった1人にリードされたくらいで、「自分のパス度が全部だめだ」みたいにオーバーカテゴライゼーション(肥大化)して考える人がいますけど、
「いや、他にあなたのことを女性だと思ってパスしてた人何にもいるけど」っていう話なんです。
パス度は、 あくまで女装の楽しさとか、女装の魅力とかそういう女装のポジティブな側面を測る側面の1つでしかないんです。
パスしてる女装子さんもすごいし、パスしてない女装子さんもすごいんですよ。
どうせ目指すなら、ポジティブなパスを。 パスだけが正義じゃないですけどね!