女装子・トランスの呼称はさまざまあります。
その中で、近年呼称として「女装おじさん」と自称する方が増えてきています。
女装おじさんという呼称のポジティブさを書いてみたいと思います。
こんな方におすすめ
- 40代50代以上の中高年の男性で自分のあり方に疑問やネガティブなイメージを持っている方
- 女装趣味の中高年に対して偏見のある方
- 現在。女装している40代以上の女装子さん
- 「女装おじさん」というあり方を知りたい方
- 将来のことを考える男性
2018/8/29 追記しました
女装子・トランスの呼称はさまざまありますが、近年「女装おじさん」を自称する女装子・トランス、とくに趣味女装子さんが増えています。
女装おじさんというのは文字通り、
・女装をしているおじさん
のことで、他称ではなく、自称として「女装としての自分のアイデンティティーを示す言葉のひとつ」として用いられています。
そんな女装おじさんという言葉にも深い意味があるのです。
「女装おじさん」は超今風のあり方。最先端なあり方=対局マリアージュなのだ!!
日本一有名な女装おじさんたち。
←は「セーラー服おじさん」→はタレントの「レディビヤード」
女装おじさんという意味は、明な意味では「女装しているおじさん」ですが、
暗な意味として、
・おじさん(男性)だけど、女装(女性的になる)してるよ!
・おじさん=かわいいの対局の存在が女装してかわいくなってるよ!(どうよ!)
というポジティブなアピールな意味も含まれています。
かわいいの対局とかわいいの中心の同居なわけです。これを私は「対局マリアージュ」と呼んでいます。
「筋肉女子」とか、「気軽に会いに行けるアイドル」のような
既存の対局の価値観をひとつにミックスさせた超今風のあり方が「女装おじさん」なのです!
対局マリアージュの事例
・筋肉女子
・にぎらないおにぎり
・回らない回転すし
・超高級串カツ(串カツは元来高級品ではなかった)
・レインボーホルモン(虹色のホルモン。食べ物に虹色をほどこすという従来では
ありえない手法)
世の中の「おじさん」レッテルを破壊する。女性が「女」から解放されるなら、男性だって「男」から解放されたっていいじゃん!そのひとつが男性の女装なのだ!
男女平等運動によって、ずいぶんと女性の解放は進んできています。
・女は重要なポストにつくな!
・女はでしゃばるな!!
・女は家を守ってればいいんだ!
・女はお茶くみをしてればいいんだ!
日本はまだ女性差別はほかのOECD諸国と比較すると根強いほうですが、
改善されてきているのは事実で、この傾向は今後も続いていくべきです。
とはいえ、その一方で男性の解放はあまり進んでいない気がします。「男」だってしんどく感じる男性はいるのです。
・男は仕事ができてなんぼ!
・男は女を守れ!
・男は競争社会で勝ってこそ!
・男は男らしく!女々しかったり泣いたりかわいくなるな!
これ、まだまだ根強かったりします。
男だってかわいくなってもいいじゃん!!!!!!!!!!
これが女装おじさんのポジティブさ=男性の解放の一部なのです。
40代50代の男性って、昭和のまさに高度経済成長期で必死に働いて旧石器的な価値観の中で「男」を押し付けられながら
生きてきた方々って多いと思うんです。その中で人生が幸福な方はいいのですが…
・負け組のおっさんとかいうネガティブな生き物
という世の中の「男」の押しつけ=男として劣性という一辺倒なレッテルに押しつぶされてる40代50代の男性が意外に多かったりします。
そんなのただの思い込みだし、そんなの絶対おかしいって!!!!!!
そんな男性たちが女装によってかわいくなって、楽しんで「人生ってこんなワクワクがあったんだ」と発見したり、
「誰かにやさしくされる」経験を女装は提供してくれるのです。
こんなポジティブなことってないでしょ!
「女装おじさん」のポジティブさの変遷は女装認知度の歴史そのものだ
女装おじさんといえば、イメージはここ30年で大きく変化してきています。
女装おじさんのポジティブさの変遷
■1989年以前
ポジ度:
ネガ度:
女装に対する世の中の認知:
女装なんてばれたら一発でアウト。
ばれたら町を歩けないレベルだったらしい・・・
女装おじさんなんて自称するなんて絶対ありえない。
■1990年代 ネガティブ
ポジ度:
ネガ度:
女装に対する世の中の認知:
女装文化はひたすらアンダーグラウンド。
他人には言えない趣味。
ネガティブなイメージ。
自称することはまずない。
他称として、侮蔑的な意味をこめられて使われることが多かった。
「女装おやじ」「女装のおっさん」などという近似表現も多く用いられた。
■2000-2010年 ネガティブ半分ポジティブ半分
ポジ度:
ネガ度:
女装に対する世の中の認知:
女装文化がSNSを通じて一気に拡散した時代。
「男の娘」という言葉が生まれ、
東京、大阪など都市部を中心に、
「男の娘カフェバー」が多数誕生。
女装オープン時代の幕開け。
一部、「女装おじさん」を自称する人も現れる。
とはいえ、まだまだネガポジ半々。
■2010-2017年 ほぼポジティブ
ポジ度:
ネガ度:
女装に対する世の中の認知:
女装の拡散は続き、テレビなどマスメディアでの「女装」の取り上げられ方が異常なほど加熱。
芸能人も平気で女装趣味を告白する。趣味女装子さんも自称「女装おじさん」が増加!
「女装おじさん」がポジティブな印象、プロップスを得る時代に。
かわいいの対局とかわいいが同居する。
「筋肉女子」や「シャネルの厚底クロックス」みたいな
「対局の同居」という超今風のあり方に。
女装認知度のアップと相関関係をなすように、女装おじさんのポジティブさも上がってきました。
まぁ、それも当然ですよね。女装がフラット化し、
・女装は誰でもやる!
・女装は隠す趣味ではない!
となっこれば、「女装おじさん」も普通になってくるし、
「対局マリアージュ」という今風のあり方の追い風に乗って、ドンドンポジティブなあり方になってきているわけです。
「スキーに行ってくる!」→「女装してくる!」これが同じくらいの世間の反応になる時代はすぐそこに
これはもう、女装おじさんのボリュームゾーンは、30台後半~40代です。
この世代の20代のころといえば、1990年代前半~中盤。
そのころのエンターテイメントといえば、スキーブームの世代です。
ゲレンデマジック、ゲレンデの恋などはこの世代が一番よく知っています。
若いころに「スキー行ってくる!」と同じようなニュアンスで、
「女装してくる!」と誰もが普通に言える時代はすぐそこまでやってきています。
女装は、スキーよりも危険性はないし、スキーよりも初期投資も低い。
なのに、スキーよりも楽しい!!!(まぁスキーも楽しいですがね!私も毎冬スキーに行くスキーヤーです💛
ボードもしますが、ボードよりスキー派です💛)
スキーというのはあくまで喩えですが、何が言いたいのかというと、本当に普通に「女装するわ!」と本当にカラオケ行くのと飲み屋に行くのとゴルフに行くのと
同じようなニュアンスになる女装のフラット化時代がやってくる!
ということなのです。
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女性も「女装」する。女装はもう性別に規定される行為ではなくなった。人間が「女」になる行為が女装だ!
最近、どこの大学でも「女装コンテスト」が行われるようになったり、 高校でも「女装コンテストin文化祭」が行われ、 お堅い俳優が女装写真を堂々と公開し、芸人なのに女装活動のほうが多い芸能人もいたり・・・ ...
どんどん「女装おじさん」を自称しよう!!女装おじさんを名乗ることの効果。
これからはドンドン女装おじさんを自称していけばいいと思います。
もちろん、女装しているときに別人格がある方や、女装に対する向き合い方で、
このアイデンティティーを名乗るかどうかは個人差があります。
でも、「女装おじさん」と名乗ることで、
・趣味女装子であることの表明
・こころは男性のままであることの表明
・女装はあくまで楽しいからやっているということの表明
に暗になっているのが事実です。
そうすることで、
・同じ趣味女装子さんと仲良くなりやすい
・同じ男性のままでバランスをとりたい!立場の女装子さんと仲良くなりやすい
・楽しい!を共有したい女装子さんと仲良くなりやすい
などの効果があります。
本当にグラデーションの世界なので、個人によって、
・女装してるときは女性になりきってる人
・こころは女性な人
・ニューハーフ
・女装は表現の一部であり、別に趣味だとかそういう分け方をするわけではない人
いろいろあるので、「女装おじさん」と名乗ることで、立場の近い女装子さんと仲良くなりやすくなりますよね!
ポジティブな女装おじさん。これからドンドン広がっていくでしょう!!
女装おじさんは、解放が遅れた40代50代以上の男性の新しいポジティブなアイデンティティー・あり方なのだ!
最後までお読みいただきありがとうございました。